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FX用語の「雲」とは?雲を見る人気のテクニカル分析・一目均衡表を紹介

  • FX

2020-01-30 更新

FXに関するコラム イメージ図

FXを始めてみると「雲」という単語を目にすることがあります。雲の意味や理解することで得られるメリットについて、詳しく知りたいという人も多いはずです。この記事を読むことによって、雲からトレンドの動きなどを判断できるようになり、エントリーを行うチャンスも広がります。FXにおける雲の特徴や仕組み、注意点について説明します。

1.FXにおける「雲」とは?

FXにおける「雲」は、日本で生まれたテクニカル分析手法である「一目均衡表」に用いられます。一目均衡表でもっとも大事な要素であるため、しっかりと身につけておく必要があります。雲はトレンドを判断するために必要となるローソク足の支持線や抵抗線となってくれるものであり、トレンドラインはローソク足の安値同士・高値同士を結ぶことによって見えてきます。たとえば、買いポジションを持っている人が多い相場状況である場合には、相場が下がってほしくないといった心理状態を表しています。そうした投資家たちの心理を表すものとして、雲が形成されます。

逆に、売りポジションを持っている人が多い状態であれば、相場が上がってほしくないという心理が働きます。したがって、相場の抵抗となるような雲が形成されることになります。つまり、雲とは過去のデータをもとにして、今後どのように相場が変動してほしいと考えているのかを視覚的に表した指標となります。

2.一目均衡表について

一目均衡表は、テクニカル分析用のインジケーターです。雲を見るうえで理解しておくべき一目均衡表の特徴や習得すべき必要性について説明します。

2-1.一目均衡表の概要と特徴

テクニカル分析用のインジケーター(テクニカル指標)は海外発のものが多いなかで、一目均衡表は日本人によって考案されたものになります。海外にも逆輸入されているもので、「ichimoku」として親しまれています。一目均衡表の優れている点は視覚的に判断しやすく、現在の相場状況が上向きであるのか下向きであるのかといった方向感と強弱が分かります。多くのテクニカル分析がチャートの縦軸である「価格」を重視しているのに対して、一目均衡表では横軸である「時間」にも注目しています。それによって、価格とともに相場が変化していくタイミングを示唆しています。一目均衡表を正しく判断することによって、エントリーポイントを見逃しにくくなるのではないでしょうか。

2-2.一目均衡表を習得する難易度

一目均衡表はすべてを習得するのが難しいテクニカル指標であると言われています。一目均衡表の考案者である一目山人による解説本は全7巻があるものの、一部の本は絶版になっており、現在完全に習得した人はほとんどいないとされています。ただし、時間論・波動論・値幅観測論などの理論があるものの、実際の使用にあたっては、一目均衡表を完全に習得する必要性はあまりなく、おおまかな概念の理解とシグナルさえ押さえておけば充分役立てることが可能です。

3.一目均衡表の仕組み

一目均衡表は、5つのラインと雲と呼ばれる帯から形成されています。5つのラインとは、「基準線」「転換線」「遅行スパン」「先行スパン」「先行スパン2」のことです。そのなかでも、「基準線」「転換線」「雲」の3つに注目することで売買サインが見やすくなります。一目均衡表のそれぞれのラインおよび雲について説明していきます。

3-1.基準線

「基準線」とは、基本的に過去に発生した26本のローソク足の最高値と最安値の平均を移動平均線のように描いていくラインのことを指しています。移動平均線が終値の平均を指すのに対して、基準線は最高値と最安値の平均を示すものです。過去26本の最高値か最安値が更新されない限りは、線の傾きはフラットなものになります。移動平均線が曲線となるのに対して、基準線では階段状のラインになるのが特徴です。基準線が上向きであり、ローソク足が基準線よりも上に位置していれば強気相場であることが分かります。そして、ローソク足が基準線を下抜けしてしまって、基準線も下向きになってくると弱い相場に変化したことを意味しています。

基準線が平行の状態であれば、レンジ相場を表しています。ローソク足が基準線を上抜けしたり下抜けしたりしているときには、過去26本の線の半値を挟んで上下を繰り返している持ち合い相場という判断が可能です。

3-2.転換線

「転換線」とは、基準線の期間を短くした過去9本分の最高値と最安値の平均で引いたラインのことを指します。基準線よりも計算で使う本数が少ないこともあって、より短期的な動きを見ていくことに役立ちます。転換線の見方としては、「上向きか下向きか」「ローソク足より上か下か」の2点のみとなります。基準線よりも先行して動くため、方向性の転換をより早く知ることが可能です。また、「転換線が基準線の上にあれば強気」「転換線が基準線の下にあれば弱気」といったように、2つの線の位置関係から相場を分析することもできます。強い上昇トレンドが続くなかで、なかなか押し目が現れず買いどきが分かりにくい相場であっても、転換線に沿って上昇しているのであれば転換線がサポートライン(押し目の限界)ということになります。

3-3.遅行スパン(遅行線)

「遅行スパン(遅行線)」は基本的に高値や安値、平均価格を使うものではなく、現在の足の終値を26本分さかのぼって過去の位置に記入するだけのシンプルなラインとなります。遅行スパンを判断するうえで大事なのは、「遅行スパンがローソク足より上にあれば強い相場」「遅行スパンがローソク足より下にあれば弱い相場」という2点です。現在値が26本前よりも上がっていれば、遅行スパンはローソク足の上側にあるので上昇していると判断できます。その一方で、26本前よりも下がっていればローソク足の下となるので、相場は下落していると判断可能です。

遅行スパンがローソク足を上抜けしたときには、価格が上昇すると同時に遅行スパンも上がってきます。ローソク足よりも上に位置すれば、強気相場への転換を示しています。遅行スパンの性質をうまく利用すると、ローソク足数本から20本程度先までのシナリオを立てやすくなります。

3-4.先行スパン1・2

先行スパン1は基本的に基準線と転換線の平均、先行スパン2は過去52本分の最高値と最安値の平均をローソク足26本分先行させて表示しています。どちらも、当日を含む26日先に描くものであり、2本のラインが描くのは抵抗帯(雲)です。先行スパン1と2を比較すると、先行スパン1のほうが短期の動きを表しているので、実際の相場の動きに近づくといった特徴があります。そのため、通常の場合であれば上昇相場でチャートが雲の上にあるときには、雲の上限が先行スパン1であり、雲の下限が先行スパン2となります。

3-5.雲(抵抗帯)

先行スパン1と2で囲まれた範囲のことを雲と呼び、抵抗帯として見ることができます。先行スパンが作り出す雲では、抵抗線と支持線を視覚的に捉えやすく、世界中のトレーダーが注目している価格帯をシンプルに見つけられます。雲がローソク足よりも下にあるときには、「下雲」と呼ばれ支持線となります。また、上にあるときには「上雲」と呼ばれており抵抗線となります。雲から読み取れる情報としては、「雲が厚いと抵抗が強く、薄いと抵抗が弱くなる」というものです。雲の厚さや薄さはトレーダーの主観によって判断するものであるものの、同じ通貨ペアのレンジ相場における雲の厚さと比べてみると判断しやすくなります。そして、雲が上向きだと上昇トレンド、下向きであれば下降トレンドを意味しています。雲は先行スパンが作り出すものであるため、未来の雲までチャート上に表示されています。雲の動きを捉えることによって、上雲か下雲かが判断できるので今後の取引に役立てていけます。

4.一目均衡表(雲)の計算方法

一目均衡表の大きな特徴としてあげられる点は、「時間」の概念にポイントを置いた相場予測法だということです。一目均衡表のラインは全部で5つあり、それぞれ計算式が異なります。一般的な取引期間として用いられるのは、9日・26日・52日であり計算式としては以下のものがあげられます。

  • 転換線(転換値)=(直近9日間の最高値+最安値) ÷2(※9日間の中心値)
  • 基準線(基準値)=(直近26日間の最高値+最安値)÷2(※26日間の中心値)
  • 先行スパン1 (転換値+基準値)÷2⇒26日先に記入
  • 先行スパン2 (直近52日間の最高値+最安値)÷2⇒26日先に記入
  • 遅行スパン (遅行線)当日の終値を26日前に記入

5.FXのチャートにおける雲の見方や注意点

FXのチャートでは、雲の見方を知ることによってトレンドの抵抗や支持の強さ、転換点などが分かります。雲の色やローソク足との関係、注意点について説明します。

5-1.雲とローソク足の位置関係を把握する

一目均衡表の主なシグナルとしては、「基準線」「基準線と転換線のクロス」「雲とローソク足の位置関係」があげられます。一目均衡表は奥が深いものであるため、すべてのシグナルを習得するのは難しい面もあります。主だったシグナルを押さえておけば、トレードに充分役立てられるはずです。一目均衡表では、ローソク足は飛行機にたとえられることがあります。雲が下にあるときには飛行機は雲に支えられるように下がりませんし、雲が上にある場合には飛行機は上昇をさえぎられてしまうため上昇できません。したがって、ローソク足が雲より上部にあれば上昇トレンド、下部にあれば下落トレンドということになります。

また、ローソク足が雲に突入したときには、トレンド転換のポイントとなります。ローソク足が雲を下から上に突破すると上昇サインとなり、上から下に突き抜けていけば下落サインとなります。

5-2.雲のねじれを注視する

一目均衡表においては、「ねじれ(変化日)」が発生したときには雲が段々と薄くなり、雲の位置が変化してしまって予測できないような急な値動きが発生してしまう可能性もあるので注意が必要です。ねじれというのは、先行スパン1と2が交差して、上下が入れ替わる地点のことを指します。一般的に、ねじれが発生した場合にはトレンドが転換すると言われています。ただ、ねじれのサインがあったとしても必ず相場が反転するというわけではないため、あくまでも目安として捉えておいたほうが無難です。さらに、値動きが激しいときには一気に利益をあげるチャンスと捉えてしまいがちであるものの、冷静に判断することが必要です。

雲は厚い部分よりも薄い部分のほうがチャートを抜けやすい性質を持っているので、持ち合い相場から急なトレンドが発生してしまう可能性は高くなります。そのため、変化日あたりでの取引は避けたほうが無難です。ねじれが発生してから雲から大きく離れた場所に現在価格となるローソク足が位置しているときには、雲を大きく抜けて反転するという状況は起こりにくいと言えます。そのため、急騰や急落のリスクが低く、影響は少ないと判断できます。FX初心者は雲のなかに移動平均線がある相場には安易に手を出さずに、厚い雲が上昇雲もしくは下降雲を形成したときに取引を行うと良いかもしれません。

5-3.一目均衡表に依存しない

長く続く持ち合い相場にあっては一目均衡表が機能しづらい状況もあります。持ち合い相場では上雲と下雲が頻繁に入れ替わってしまうため、基準線や転換線がはっきりと上抜け、もしくは下抜けしたと判断しづらくなります。売買シグナルの根拠が薄い状況では無理なエントリーを避けて、取引を見送ることが望ましいと言えます。一目均衡表だけに頼りきってしまわずに、ほかのテクニカル分析と組み合わせて、分析精度を高めたうえで取引を進めていくのも1つの方法です。指標の種類によっては、相場展開によって機能しづらくなるケースもあるため、1つのテクニカル分析だけに依存した取引は控えたほうが良いかもしれません。相場は日々変動しているので、エントリーを行うチャンスはいずれ訪れます。チャート分析を行って、きちんと根拠を得られてから取引を行うことが大切だと言えます。

6.FX初心者にもおすすめの手法!一目均衡表の雲からトレンドを読み取ろう

一目均衡表における雲はさまざまなサインを示してくれるので、トレンドの変化を予測したり、リスクの高い取引を避けたりすることに役立ちます。一目均衡表を利用するにあたっては、リスクの高い資産運用を避けるために、雲のねじれが示すサインや一目均衡表そのものに依存することの危険性を理解しておくことが大切です。ただ、ポイントを押さえて賢く利用していけばFX初心者にとっても有効な手法となるので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

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