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FXのリスクを理解して取引するためのポイントを解説

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チャートイメージ図

FXは少額から取引が行える一方で大きな額の取引が可能な、リスクがある取引ですのでリスクを理解して取引を行うことはとても重要です。FXにおけるリスクをきちんと把握しておけば、リスクを抑えられる可能性もあります。今回は、FXのリスクやリスクを抑えて取引を行っていくためのポイントについて解説します。

1.FXにはどんなリスクがある?

FXでは為替変動や金利変動、流動性などを意識しておく必要があります。また、さまざまな通貨を取り扱うため、各国の情勢変化にも気を配っておくことが大切です。それぞれ、どのような点に気をつけるべきかを解説してきます。なお、ここでは、まず押さえておきたい重要なリスクについて解説します。すべてのリスクを示すものではありません。

1-1.為替変動リスク

FXの取引は市場を通じて行うため、常に為替レートは変動しています。為替レートとは、2つの通貨を売買する場合、購入される通貨の価値が売却する通貨によって表されたものです。通貨の組み合わせによって価格も異なります。FXでは買ったときの価格が上がったときに売る、売った時の価格よりも下がったときに買うことによって、利益を出していく差金決済となります。

為替レートは、自分が予想した通りの値動きになるばかりではありません。前日のクローズレートと翌日のオープンレートが乖離する場合や取引時間中での急激な変動等、時として損失を抱えてしまう可能性もあります。チャート分析などを行い値動きを分析し相場の流れを把握したうえで、取引を行うことが大切です。

1-2.レバレッジによるリスク

FXの大きな特徴の一つとして「レバレッジ」があります。レバレッジとは、本来必要な総代金よりも少ない金額を証拠金として預けることで、取引可能にする仕組みです。例として、米ドル/日本円(USD/JPY)=100円のとき、1Lot(10,000米ドル)の取引は日本円では約1,000,000円相当の取引となります。 【DMM FX】は、レバレッジ25倍により約40,000円の入金(1,000,000円÷25)で1Lotの取引が可能です。レバレッジをお客様の任意で1~25倍の間でまで変更できる会社もありますが、【DMM FX】の場合、個人のお客様のレバレッジは25倍のみとなります。ただし、レバレッジによるリスクを軽減したい場合は、取引額に対して余裕を持ったご入金をいただくことで調整が可能です。 例として、USD/JPY=100円のとき、レバレッジ25倍により40,000円(1,000,000円÷25)の入金で取引は可能ですが、余裕をもって10万円(100万円÷10)を入金いただくと、実質的なレバレッジは約10倍での取引となります。

レバレッジにより大きな利益を狙えるチャンスがある反面で、大きな損失を抱えてしまうリスクもあります。取引を行う際には、自分がどれくらいのリスクなら許容できるのかを見極めておく必要があります。

1-3.金利変動リスク

FXでは取引による利益を追うだけでなく、スワップポイントによっても利益を出すことが可能です。スワップポイントとは2国間の金利調整分等を指しており、通貨の組み合わせによって異なります。スワップポイントを狙った投資では、金利の低い通貨を売って高金利の通貨を買うといった手法がとられます。金利差が発生することになるので、その分のスワップポイントを毎日受け取ることができますが、各国の金融情勢等を反映した市場金利の変化等に応じてスワップポイントは日々変化するため、場合によっては受け払いの方向が逆転する可能性があります。また、市場金利の変動が起こった場合などは売買においても予想外の損失が出てしまうこともあるので注意が必要です。

1-4.流動性リスク

FX取引では、流動性のリスクについても意識をしておく必要があります。FXでの流動性リスクは、主要国での祝日や、マーケットクローズ間際・週明けのマーケットオープンにおける取引、あるいは通常の取引時間においても重要な経済指標の発表・要人発言・重要なイベントや市場間の間隙では極端に流動性が低下するため、為替レートは提供されなくなったり、注文が成立するまでに思いがけない時間を要する場合や、指定されたレートよりも不利なレートで約定する可能性(スリッページの発生)があります。その他、天災地変、戦争、政変、為替管理政策の変更、大型の債務不履行や倒産等の発生等により、取引が困難又は不可能となる可能性もあります。FX取引を行う際には値動きだけでなく、流動性のリスクについても注意して取引を行うことが大切です。

1-5.地政学リスク

FXの相場では、特定地域が抱える政治的または軍事的な緊張等の影響で、特定地域の経済、もしくは世界経済全体の先行きの不透明感から相場が大きく変動してしまうことがあり、これを地政学リスクと呼びます。地政学リスクは長期化することもあるため、しっかりと最新の情報を確認する必要があります。各国の経済情勢や地政学リスクをこまかく分析して、FX取引に活かすことを「ファンダメンタルズ分析」と呼びます。正確なファンダメンタルズ分析はエコノミストやアナリストなどの専門家でも難しいと言われています。

2.FXのリスクを軽減させる制度

FXの取引では、投資家保護の一環として「ロスカット」というルールがあります。ロスカットは強制決済とも呼ばれるものの1つ、含み損が大きくなってしまったときに、FX会社によって自動的に決済が行われる仕組みのことを指します。ロスカットは不規則に行われるものではなく、各社によって異なるものの、あらかじめ決められたロスカットレベル(証拠金維持率)を下回った場合にのみ適用(【DMM FX】では証拠金維持率が50%以下)されるものです。証拠金維持率とは、取引を行っている金額に対する証拠金残高の割合を示しています。

また、その他に「追加証拠金制度」があります。追加証拠金制度は、証拠金維持率が下がってくるとFX会社から証拠金の追加もしくはポジションの決済を促す連絡が届きます。(【DMM FX】では証拠金維持率が100%以下)何らかの方法をとらなければ、自動的に強制決済(マージンカット)が行われます。原則としては最低限の資金は温存されるということですが、相場の状況等によっては預けた金額以上の損失が発生することがあります。強制決済の仕組み・水準をよく確認・理解したうえで、資金管理を考えていくことが大切だと言えます。

3.初心者がFX取引をするためのポイント

以上のリスクを踏まえFX取引にまだ慣れていないときには、さまざまなミスを起こしてしまいがちです。初心者がFX取引をするためのポイントについて紹介していきます。

3-1.相場を読むのは簡単ではない

FXは、「安く買って、高く売る」もしくは「高く売って、安く買う」ことで利益を出していきます。ただ、相場そのものの動きを読むのは簡単ではありません。相場は各国要人の発言だけでなく、投資家の心理状態や噂などによっても変動します。事前にそれらの情報を察知するためには、日ごろから情報収集を意識しておく必要があります。FX取引において継続的に利益を出していくためには、為替変動や金利変動などさまざまな変化を同時並行で考える必要があります。また、情報収集を行う際には自分とは異なる意見の人の情報も集めることも重要です。情報に偏りが出てしまうと、どうしても都合の良い判断を行ってしまいがちになります。心理的な動きに左右されずに、多くの情報を精査していくことが大切です。

注目度の高い指標が発表された直後は、注文が急増することで相場が一気に動くこともあります。こうした変動はFX取引の魅力の一つですが、スプレッドが大きく広がったり相場の読み間違いから損害が膨らんだりする可能性もあるため、ポジションを保有するなら慎重さが求められます。

3-2.分析手法を身につける

FX取引において相場の動きに振り回されてしまわないためには、自分に合った分析手法を身につける必要があります。FXで相場を分析する手法としては、「ファンダメンタルズ分析」と「テクニカル分析」があげられます。ファンダメンタルズ分析は、各国の経済情勢や金融政策などの動きから、相場を分析する手法です。誰もが注目するようなニュースはこまめにチェックしておく必要があります。そして、テクニカル分析は過去のチャートの動きから、将来の値動きを予測する手法のことを指すものです。テクニカル分析はさらに、「トレンド分析」と「オシレーター分析」に分けられます。トレンド分析がトレンドの発生を予測するのに対して、オシレーター分析では相場の過熱感を分析していきます。1つの分析手法だけに頼ってしまうのではなく、複数のものを組み合わせて相場を判断していくことが大切です。

3-3.デモトレードでイメージをつかむ

FXに興味があっても、いきなり取引を行うには抵抗を感じてしまうかもしれません。そうしたときには、デモトレードを利用してみると、取引のイメージをつかみやすくなります。取引のデモを行うことによって、注文方法や相場の流れを把握することに役立てられるのです。実際にお金を出す必要がないため、たとえ失敗をしてしまったとしても実際の損失が出てしまうことはありません。さまざまな分析方法でシミュレーションを行うこともでき、取引の練習に活用できます。

3-4.余剰資金で取引する

FX取引を行うときには損が出てしまうことも考慮して、生活に支障が出ない余剰資金で取引を行うことが大切です。生活に必要なお金までをFX取引に使ってしまうと、「絶対に損ができない」という心理が働いてしまって、冷静な判断ができなくなってしまう恐れがあるからです。取引額を抑えたうえで、少額から運用をする方が良いでしょう。

3-5.通貨ペアの選び方を工夫する

FX取引によるリスクを軽減させるためには、通貨ペアの選び方にも気を配っておく必要があります。通貨ペアとは、売買を行う通貨の組み合わせのことを指します。たとえば、「米ドル/円」と表示されている場合では、米ドルを円で売り買いすることを意味しています。取引できる通貨ペアはさまざまなものがあるものの、流動性リスクを考えるのであれば、世界的に流通量の多い米ドル、ユーロ、日本円などの通貨ペアで取引を行うほうが良いかもしれません。

3-6.損切をきちんと行う

相場は必ずしも自分の予想通りとなるわけではないため、損失が発生してしまったときにはきちんと「損切」を行うことが重要です。損切とは、損が生じている場面で決済をして、それ以上の損失が出ないようにすることを指します。強制決済となるロスカット等とは異なり、自分の判断で行うのがポイントです。判断ミスをしてしまっている状態で、「待っていれば相場が回復するかもしれない」と考えてしまっては、結果的に損切が遅れてしまって大きな損失を抱え込んでしまう恐れもあります。取引を行う際には、あらかじめ予想が外れてしまったときのことを考えて、損切ポイントを決めておくと良いかもしれません。

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